エーミングのセンサーズレ。センサー異常への対処方法
近年、ほとんどの車に搭載されるようになった先進運転支援システム(ADAS)。
このADASを支える重要な作業が「エーミング(校正・調整)」です。
しかし、センサーのわずかなズレや異常は、誤作動や事故リスクを引き起こす可能性があります。
この記事では、エーミングの注意点を中心に、センサーズレや異常の原因、対処方法、そして再発防止のポイントまで詳しく解説します。
エーミングの注意点とは?まずは基本を理解する
まずは、「エーミングとは何か」「なぜ注意が必要なのか」をおさらいしておきましょう。
エーミングの役割とADAS(先進運転支援システム)との関係
エーミングとは、車両に搭載されたカメラやレーダーなどのセンサーを正しい角度・位置に調整する作業のことです。
これらのセンサーは、前方の車や歩行者との距離を測定し、自動ブレーキや車線維持支援(LKA)、アダプティブクルーズコントロール(ACC)などの機能を制御しています。
つまり、エーミングは「車の安全を支える電子の目の校正」といえるのです。
なぜ「ズレ」や「異常」が問題になるのか
エーミングの精度はミリ単位。わずかなズレでも、
障害物を誤検知したり、自動ブレーキが不必要に作動することがあります。
逆に、本来作動すべき場面で機能しないこともあり、結果的に事故につながる可能性もあります。
「注意点」が増えている背景
2020年4月に国土交通省が施行した「特定整備制度」により、エーミングは法的にも重要な作業と位置づけられました。
現在では、ADAS搭載車両におけるエーミングは認証を受けた整備工場でしか実施できない特定整備作業となっています。
エーミング後に起こりやすいセンサーズレ・異常の症状
エーミングが不十分だったり、走行中の振動などでセンサーがズレると、以下のような症状が現れることがあります。
自動ブレーキの誤作動・作動しないケース
センサーの角度がズレると、障害物を誤認識し、急ブレーキを誤作動させたり、逆に作動しないことがあります。
特にフロントバンパー内部にあるミリ波レーダーの角度ズレが原因になるケースが多いです。
レーンキープアシストが正しく作動しない
フロントカメラの水平角度が狂うと、車線を誤って検知してしまうことがあります。
車線逸脱警報が頻発する、もしくは反応しない場合は要注意です。
ACC(追従クルーズコントロール)の距離感異常
ACC使用時に、前方車両との距離が不自然に詰まる・離れるなどの現象が起こるのは、カメラとレーダーの通信誤差が原因です。
警告灯やエラー表示が点灯する
ダッシュボード上のADAS関連警告灯が点灯する場合、エーミング未完了・データ破損・センサーの物理的脱落などが考えられます。
センサーズレや異常が起こる原因
なぜエーミングのズレが起こるのか、主な原因を理解しておきましょう。
事故・接触・バンパー脱着・塗装修理後の再エーミング不足
軽い接触事故や塗装修理でも、センサーの取付角度や位置が変わる場合があります。
再エーミングを怠ると、正しい制御ができなくなります。
非純正パーツ(アフターパーツ)による反射・透過異常
社外バンパーやメッキパーツは、レーダー波を反射または遮断することがあり、誤検知の原因となります。
車高調整・アライメント変更による角度ズレ
サスペンションや車高調を交換した際は、カメラやレーダーの照射角が変化します。
この状態で走行すると、前方距離の測定精度が大きく低下します。
日常的な振動や経年変化による微妙なズレの蓄積
段差や振動が多い道路を走ることで、センサーの位置が少しずつズレていくことがあります。
整備環境の問題(水平・照度・反射など)による誤測定
エーミングは非常にデリケートな作業です。
水平な床面・適切な照度・反射のない環境でないと、正確な測定ができません。
異常発生時の対処方法
もしセンサーズレや警告灯点灯などの異常が発生した場合は、以下の手順で対処しましょう。
まず確認すべき基本項目(警告灯・動作・診断ツール)
異常を感じたら、まずは警告灯・ADAS機能の動作状況・診断ツールのエラーコードを確認します。
自己診断アプリよりも、整備工場のスキャンツールを利用する方が確実です。
整備工場での再スキャン・再エーミング
異常が確認されたら、特定整備認証を受けた工場で再スキャン・再エーミングを行いましょう。
正規の測定器やターゲットボードを使わないと、再発するリスクがあります。
非認証工場での作業リスク(再現性・保証面の問題)
非認証工場では、適切な環境が整っていない場合もあり、測定精度や保証対応に不安が残ります。
記録簿とデータ保存の重要性(次回整備・保険適用のため)
エーミング作業後には特定整備記録簿の発行が義務付けられています。
これは保険適用や次回整備の際に重要な証明資料になります。
再エーミングが必要になる代表的なケース
| 作業・状態 | 再エーミングの必要性 | 理由 |
|---|---|---|
| バンパー交換・脱着 | 必須 | センサー角度・位置変化 |
| フロントガラス交換 | 必須 | カメラ視野ズレ |
| 車高調整・足回り交換 | 高確率で必要 | カメラ角度・認識距離変化 |
| 警告灯点灯・誤作動発生 | 必須 | 設定データ異常・再校正必要 |
| 事故・板金修理後 | 必須 | 位置ズレ・変形の可能性 |
見た目では異常が分からない場合でも、安全装置が正常に作動していないことがあります。
特にバンパーやガラスを交換した後は、必ずエーミングを実施しましょう。
センサーズレを防ぐための事前確認と注意点
センサーズレを未然に防ぐためには、施工前の確認が不可欠です。
修理・交換前に「エーミングが必要か」を確認する
まずは工場やディーラーに、「エーミングが必要な作業か」を確認しましょう。
特定整備認証工場に依頼する(設備・環境が整っているか)
国の認証を受けた特定整備工場なら、正確な計測環境と専用ツールが揃っています。
メーカー純正ツール・ターゲットを使用しているかを確認
メーカー推奨のスキャンツールを使うことで、再現性と精度が保証されます。
見積時に「エーミング作業内容」「記録簿発行」「保証範囲」を明示してもらう
信頼できる工場は、作業前にこれらを丁寧に説明します。
不明点があれば必ず確認しましょう。
アフターサポートの重要性
エーミングは「1回やって終わり」ではありません。継続的な点検とサポートが大切です。
センサーは経年でズレるため、定期点検での再校正が必要
日常走行でも微妙なズレは蓄積します。半年〜1年ごとの点検をおすすめします。
アフターサービス付きの工場を選ぶメリット
再調整保証や無料点検がある工場なら、長期的にコストを抑えながら安全を確保できます。
トラブル時に迅速対応できる工場の見極め方
施工後の保証・代車対応・再測定スピードなど、顧客フォロー体制をチェックしましょう。
「再校正保証」+「特定整備認証」+「実績公開」工場が安心
エイニーズガレージではエーミング後の無料再測定・特定整備記録簿の発行・定期点検の案内まで一貫対応しています。
安心して長く付き合えるアフターサポート体制が整っています。
まとめ
エーミングは、ADAS車両にとって「安全装置を正しく動作させるための要」です。
ズレや異常を放置すれば、事故や保険不適用など大きなトラブルを招く恐れがあります。
施工前の確認とアフターサポート体制の整った認証工場を選び、安心してカーライフを楽しみましょう。